ヒラオーノ雑記帳

山口県平生町の非公式ブログ(仮)です

活性化を考える一年

今年も残すところ今週だけになってしまいました。

世界中で1億回は言われている「一年が早いなぁ」というセリフが思わず口を衝いて出ます。

 

今日は本の紹介から。

※画像付きで書くのが面倒なので楽天ブックスへのリンクです。

アフィリエイトではないのと、amazonが埋め込みできなかっただけなので

もし購入される人は好きなところで買ってください。(謎の気遣い)

 

 

周南市の大道理地区は平生町から40km、車で1時間ちょっとのところですね。

こんな身近に全国的な話題が転がってることに驚きました。

本の存在を知ってすぐにTSUTAYAに行きましたが、しっかり平積みされていました。

たぶん何度も読むからKindleのほうが便利そうだと思ってそっちで買ったけども

人に読んでもらうのに便利なのでもう一冊買うのもアリかなぁと思ったり。

 

内容は「田舎あるある」や「駆け出し漫画家の苦労」など、自虐ネタで笑わせにくるエッセイになっています。

絵がほんわかしているのであまり危機感が伝わりにくいですが、おもむろに立ちあがって「そうなんだよ!」と言いたくなるポイントが結構あります。

NHKでも特集されていたので、今後さらなる展開を期待しています。

 

 

というのも、周南市とこの取り組みはすごく親和性が高いのです。

周南市上記の萌えサミットなど、オタク文化を積極的に町おこしに利用しており

また行政の広報や啓蒙にイラスト、漫画を取り入れてもいます。

本の中でも説明されてる通り、これは駆け出し漫画家にはありがたい収入源では?と思ったり

 

あとシェアハウスとはまた違う、ギルドハウスっていいよねーと思ったり。

近しい業種の人が時間や空間を制限されず取りとめのない話ができることは

新しいビジネスにも、既存のキャリアにも、少なからず有益だと思いますし

それが田舎で行われている、ってのがまた良好な関係を作ってるのではないかと。

作品中にも近所の農家が「野菜いらんかねー」と頻繁に訪ねてこられますが

正直、よそ者が引っ越してきてもこんなに野菜が貰えるなんてことはないです。

(これは大道理地区の方が極端に優しいからかもしれませんが)

それでも、地元に若い職業集団が現れて、一日中こもって作業していれば

「漫画家先生は今日もがんばっておられるんだろうなー」という気分になるものです。

これが怪しい訪問販売の事務所であれば、そうはいきませんよね。

 

以前別のドキュメンタリーでも見ましたが

「都会のニート集団が田舎にシェアハウスを作り、DIYでリホーム」ってのも

地域のお年寄りが差し入れしたり、手伝ったり、新しいコミュニティができてました。

田舎は都会の人が思うほど、閉鎖的でも不親切でもお節介でもないです。(お節介はあるかもですが)

地方で人間関係のトラブルがあるのだとすれば、それは都会にもあったけど見えなかったものが顕在化しているのが大半です。

だからもっと地方に可能性感じようぜ、ってのがこの本の感想です。(長かった)

 

 

2冊目はこちら。ついこの間買ったばかりでまだ1回しか読んでません。

こっちもKindleで買ったんですが、1000円は少し割高感がありますね。

文章だけのビジネス書とか自己啓発系の似たようなタイプはもっと高いのもありますけど。

 

内容としては地元の女子高生が地元のことを考える、というスタンスで話が進んでいくもの。

一時ブームになった日常系4コマに近いです。

なぜ日常系は女子高生なのか、女子高生が語り部のステレオタイプなのか

はたまた言いにくいことを女子高生に言わせてしまえという魂胆なのか

客寄せのために若い女の子という理由のみなのか

そんなゲスいことを指摘するとネガキャンにしかならないのでちゃんとレビューをしましょうごめんなさい。

 

ゆるい日常系4コマなので、そこまで濃いことは書いていません。

全体を見れば内容が薄く、読後に期待外れだと思う人もいるかもしれません。

しかしこの本の最大の功績は

「やりっぱなしの行政

 頼りっぱなしの民業

 全然関心なしの市民」

この標語(?)を広めたことと言っても過言ではないでしょう。

また、特に強調して語られていることは

「活性化の定義は様々あるが、お金になって継続することだ」と言い切っています。

個人的にはお金にならなくても、住んでる人が楽しかったり、人が賑わっていればいいかなーと思いますが

ハッキリ言ってこういう考えが田舎者の良くないところだと、本は指摘します。

ひとりひとりが当事者意識を持ち、収益と継続性を持った活動とそのビジョンを持つこと

ゆるい日常系のくせに残酷な現実を教えてくれる・・・しにそう。

 

国とか公務員とか、都会人とか地方人とか、敵を作ったりバッシングするだけで

自分ではなーんにもやらない人が出てきたり

ビジョンとかないけど地元好きだし何かやろうよ!って人が出てきたり

実際の地域おこし現場にもこういう人いるんだろうなーと分かりやすく思いました。

そうか、だから日常系と内容がマッチしてるのでは・・・?策士か!

 

最近書くことがなくてご無沙汰していたので、近況報告を兼ねて本のレビューでした。

他にも面白い本があればだれか教えてください。むずかしいほんはだめです。

 

本の紹介だけで終わっちゃった。